マルレク 2013-2014 開催一覧

BITCOINと分散暗号通貨を考える

第十回マルレク 「マルレク特別編」 2014年4月16日(水)開催

開催テーマ : 『 BITCOINと分散暗号通貨を考える 』

第一部 講演 (各登壇者)

「Bitcoinと分散暗号通貨にまつわる論点提示プレゼンテーション」

第二部 座談会 (登壇者全員)

論点1: 「技術としてのBitcoin=分散暗号通貨」
論点2: 「貨幣論の視点から見る分散暗号通貨」
論点3: 「現行法の立場から見た分散暗号通貨・取引所の位置づけから国際破産問題・クラスアクションまで」

講演資料集の閲覧はこちらから (4/22)

「マルレク2013」の最終回(第十回)は「マルレク特別編」として九州IT法研究会と共同開催します。
会場は東京と福岡の2会場で、両会場をネット中継して同時開催いたします。

【東京会場】

  • 日時 : 2014年4月16日(水) 18:30~21:15 (開場 18:00 ~ )
  • 会場 : 日本マイクロソフト株式会社 本社セミナールーム (品川)
  • 受講申込開始 : 2014年4月9日(水) 12:00~
  • 受講申し込み : こちらから (終了)
  • 受講  : 無料
  • 定員 : 150人 (申込先着順)
  • 登壇者 : (敬称略)
    丸山不二夫 (早稲田大学 客員教授)
    田中幸弘(新潟大学 大学院実務法学研究科 教授)
    楠 正憲 (国際大学GLOCOM 客員教授)
    司会・進行: 川田大輔(atoll Project アーキテクト)

【福岡会場】

  • 日時 : 2014年4月16日(水) 18:30~21:15 (開場 18:00 ~ )
  • 会場 : 九州大学(理系地区) 国際ホール (箱崎)
  • 受講申込開始 : 2014年4月9日(水) 12:00~
  • 受講申し込み : こちらから (終了)
  • 受講  : 無料
  • 定員 : 200人 (申込先着順)
  • 登壇者 :(敬称略)
    実積寿也 (九州大学大学院 経済学研究院 教授)
    山崎重一郎(近畿大学産業理工学部情報学科インターネット研究室 教授)
    吉井和明 (おおいた市民総合法律事務所 弁護士、九州IT法研究会)

「BITCOINと分散暗号通貨を考える」

セミナー概要

Bitcoinと分散暗号通貨

Mt.Goxの出金停止問題に端を発し、日米での破産申し立て、同訴訟、内部リークと思しき怪文書の流布やシンガポール所在の取引所経営者の怪死など、ワイドショー的な情報が飛び交って注目を集めているビットコインを代表とする分散暗号通貨ですが、中本哲史氏のオリジナル論文投稿時点を起点として、前史含む歴史的経緯を整理しつつ、分散暗号通貨の構造について工学的に正確な紹介を行い、分散暗号通貨の構造を貨幣論的に評価し、国会質問を機に示され始めた日本政府の法的整理やNY州や英国などの法規制導入検討状況などを視野に入れた法的問題の検討を行うことで、分散暗号通貨問題を技術、経済、法律の三つの視点から複眼的に捉え、群盲像をなでる状況を脱し、立体的に理解する取り組みを行います。

セミナーの開催形態について

会場やネット中継を介して参加するオーディエンスにもgoogle Hangoutなどを介して視点提供してもらい議論を深めていきたいと考えています。また、勉強会で利用した資料、勉強会映像はアーカイブとして蓄積公開して今後の参考としたいと考えています。(将来的にはMOOCとしての公開も視野に入れています。また、TechTargetでの座談会内容の記事化を予定しています。)

タイムテーブル

18:00 開場

18:30 第一部 各講演者15分の持ち時間でBitCoinおよび暗号通貨にまつわる論点提出プレゼンテーション

丸山不二夫 氏 「グローバルネットワークの成立とネットワーク・マーケット」
講演資料 閲覧はこちら。(4/22)
楠 正憲 氏   「BITCOINの概要と今後の論点」
山崎重一郎 氏 「bitcoinの設計思想」
実積寿也 氏   「仮想通貨エコシステム試論」
田中幸弘 氏   「ビットコインの法的構成と特別法・倒産法・コンプライアンス」
吉井和明 氏   「ビットコインとは何か~暗号通貨の法的性質と法律実務に与える影響」

20:00 第二部 座談会

第一論点: 技術としてのBitcoin=分散暗号通貨
第二論点: 貨幣論の視点から見る分散暗号通貨
第三論点: 現行法の立場から見た分散暗号通貨-取引所の位置づけから国際破産問題・クラスアクションまで

21:00 第二部終了後質疑応答

21:15 閉会 (閉会後、東京会場にて懇親会を予定)

主催団体

丸山事務所
九州IT法研究会
atoll Project

協賛団体

TechTarget
CUPA
OCC
セキュリティさくら
ばりかた勉強会
セキュ鉄

丸山不二夫 早稲田大学 客員教授
「グローバル・ネットワークの成立とネットワーク・マーケット」

田中幸弘 新潟大学 大学院実務法学研究科 教授
「ビットコインの法的構成と特別法・倒産法・コンプライアンス」

楠 正憲 国際大学GLOCOM 客員研究員
「BITCOINの概要と今後の論点」


大規模グラフデータ処理

第九回マルゼミ 2014年2月28日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「大規模グラフデータ処理」
  • 講演 : 丸山不二夫
  • 日時 : 2014年2月28(金) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : 秋葉原ダイビル 5F (千代田区 外神田)
  • 受講申込開始 : 2014年2月20日(木) 12時~
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 定員 : 20人 (申込先着順)
  • 受講料: 5,000円(税込) (協賛企業 無料枠あり)

大規模グラフデータ処理

第九回マルレク 2014年2月27日(木)開催 (終了)
  • 開催テーマ :  「大規模グラフデータ処理」
  • 講演 : 丸山不二夫
  • 第九回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(2/26)
    (データサイズ13.3Mb)
  • 日時 : 2014年2月27日(木) 19時~21時
    (開場 18:30~ ) (懇志会 21:00~ )
  • 会場 : 日本マイクロソフト株式会社 本社 セミナールーム (品川)
  • 受講申込受付開始 : 2014年2月20日(木) 12時~
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 受講 : 無料
  • 定員 : 150人 (申込先着順)

「大規模グラフデータ処理」

セミナー概要

今回は、大規模グラフデータ処理を取り上げます。

21世紀、ビッグ・データの時代の始まり

「ビッグ・データ」という言葉は、すっかりバズワードになった感があるのですが、現代のITの中核的な技術の一つが、大規模分散システムによる大規模データの処理技術であることは、言うまでもないことです。15年前、Googleは、インターネットへの個人の登場による爆発的な情報の増大の中で、Web上の全ての情報にインデックスをつけ検索可能にするという目標を掲げ、それを可能とするシステムと技術を作り出しました。ビッグ・データの時代の始まりです。

ここで注意してほしいのは、Googleの検索技術は、単に膨大なデータの中から必要な情報を見つけ出すだけではなく、それに重要度に応じて順番をつけて表示する技術と一体のものだったということです。PageRankは、Webページのリンクによる参照・被参照の関係に基づいてページの重要性を判定するアルゴリズムです。その計算の為に、MapReduceが導入されたことは、現在では、よく知られています。ビッグ・データ技術とは、本来的には、Webスケールの巨大なデータのかたまりから人間が認識可能な小さなデータを抽出する技術です。

ビッグ・データとグラフ・データ

「ビッグ・データ」という言葉は、処理すべきデータの量の巨大さに注目した言葉です。ただ、データの量の大きさを見ているだけでは、その処理の特徴が明らかになる訳ではありません。それぞれの「ビッグ・データ」には、その量とともに質的な特徴があります。そうした特徴のうち、実践的に特別に重要な意味を持つのは、グラフで表現されるデータです。先に見た、リンクによる参照・被参照の関係もグラフを形成します。

2010年の前後から、インターネット上の情報の主要な担い手は、スタティックなWebのページからSNSなどのリアルタイムに生成されるダイナミックなものに変化をしてきました。こうした中で、「検索」のスタイルも大きく変わってきました。2010年、Googleは検索システムを一新します。今もなお、こうした変化は続いています。(こうした動きについては、丸山の以下の二つの講演を参照ください。 「大規模分散システムの現在 --- GFS, MapReduce, BigTableは、どう進化したか」 「Google の新しい検索技術 Knowledge Graph について」)

重要なことは、ページが形成するグラフだけではなく、ソーシャル・ネットワークの中で個人が形成するグラフが、ビッグ・データの主要な生成源として注目されていることです。現在、IoT(Internet og Things)が、ビッグ・データの生成源として注目されていますが、それは事柄の一面です。機械と機械のネットワークではなく、人間と人間のネットワークが、技術的にも経済的にも社会的にも、IT技術の主要な関心事であることに変わりはありません。

それだけではありません。構造を持ったデータのほとんどは、グラフとして表現出来ます。前述の人間と人間が形成するソーシャル・グラフがそうですし、地図上である地点からある地点に移動する最短の道を求めるのもグラフの処理として表現されます。人間や物資の移動、社会的な話題の拡散、伝染病の拡大までもグラフで表現されます。なによりも、IoTを含めて、地上のネットワークは、それ自身巨大なグラフを形作っています。丸山は、ビッグ・データ処理の本丸は、大規模グラフデータ処理だと考えています。

Google Pregel

今回の講演では、Googleの大規模グラフデータ処理エンジンであるPregelを取り上げます。Pregelは、2010年に論文が発表されました。ちょうどGoogleが検索エンジン Caffeineを投入した時期です。残念ながら、丸山は両者の関連について情報を持っている訳ではありません。ただ、リアルタイムなグラフデータ処理が必要になった時代背景は明確だと思っています。

Pregel論文は、その後のグラフデータ処理のスタイルに大きな影響を与えました。MapReduceがオープンソースのHadoopとして広く普及したように、PregelもApache Giraphをはじめとして多くのオープンソース・クローンを生み出しました。Giraphは、Facebookのグラフ処理エンジンとして活用されています。忘れてはいけないことは、Googleだけでなく、FacebookもTwitterもYahooも大規模グラフデータ処理技術を、きちんと保有しているということです。ビッグ・データ処理技術は、Hadoopだけではないのです。

グラフデータ処理技術の展望

今回の講演では、いわゆる「グラフデータベース」については、あまり語ることは出来ないと思います。それについては、また別の機会にお話ししたいと思います。グラフデータベースとPregelのような大規模グラフデータ処理のシステムは、グラフ処理という共通の目的を持っていますが、決定的に異なるのは、対象とするデータの規模の違いです。残念ながら、現在のグラフデータベースは、単独では、Webスケールのグラフデータを処理することは出来ません。もっとも、このことは大規模グラフデータの処理にグラフデータベースが役に立たないということではありません。ビッグ・データといっても、Webスケールのデータといわゆる大規模データとは相対的な区別が可能です。だれもが、GoogleやFacebookのようなシステムを必要としている訳ではないのです。ただ、今回は、Webスケールの大規模グラフデータの処理にフォーカスします。

グラフデータベースのScalabilityの確保は、技術的にはとてもホットな領域です。講演では、時間がありましたら、Actorモデルによるグラフ処理エンジン構築の取り組みを紹介したいと思っています。この動きは、前回の講演でお話をした、Reactive プログラミングの流れとも深いつながりを持っています。

参考資料

「大規模分散システムの現在 --- GFS, MapReduce, BigTableは、どう進化したか」
「Google の新しい検索技術 Knowledge Graph について」
The Reactive Manifesto


Reactiveプログラミング

第八回マルゼミ 2014年1月24日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「Reactiveプログラミング」
  • 講演 : 丸山不二夫
  • 日時 : 2014年1月24(金) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : 秋葉原ダイビル 5F (千代田区 外神田)
  • 受講申込開始 : 2014年1月14日(火) 12時~
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 定員 : 20人 (申込先着順)
  • 受講料: 5,000円(税込) (協賛企業 無料枠あり)

Reactiveプログラミング

第八回マルレク 2014年1月21日(火)開催 (終了)
  • 開催テーマ :  「Reactiveプログラミング」
  • 講演 : 丸山不二夫
  • 第八回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(1/21)
    (データサイズ8.7Mb)
  • 日時 : 2014年1月21日(火) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : グリー株式会社 セミナールーム (港区 六本木)
  • 受講申込受付開始 : 2014年1月14日(火) 12時~
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 受講 : 無料
  • 定員 : 200人 (申込先着順)

「Reactive プログラミング」

セミナー概要

今回は、Reactive プログラミングを取り上げます。

WebアプリとModel Driven View

Reactiveプログラミングは、必ずしも新しい考え方ではないかもしれません。例えば、表計算ソフトでは、セルの値を一つ変えれば、即座にそれに反応して関連する複数のセルの値達が一斉に変化します。これはReactive プログラミングの最も成功した最も古い形の一つです。
リレーショナル・データベースは、表計算ソフトよりずっと古いアプリケーションなのですが、Webアプリのデータベースの世界でもReactiveプログラミングの考え方が取り入れられようとしています。ポストHTML5のWeb技術は、Web ComponentとMDV(Model Driven View)の二つを中心に展開されようとしていますが、後者のMDVは、モデルのデータベースの値が変更されると、自動的にViewの表示が変更されるReactive プログラミング技術です。既に、AngularJS、Meteorなど多くのJavaScriptのMVCフレームワークが、様々なスタイルでMDVを実装しています。

Event-Drivenプログラミングと’CallBack Hell’

AndroidなどのデバイスやWebのAJAXのプログラミングで、初心者が一番とまどうのは処理が「流れ図」で表現されるような形でシーケンシャルには進まないことだと思います。様々の処理がイベントのハンドラー毎にバラバラに散らばっているので、プログラムがどう動くか全体の見通しが悪いのです。ただ、マウスやスクリーン・タッチの処理を考えてみれば分かるのですが、マウスやスクリーン・タッチが、どのようなタイミングでどのような順番で起こるのかあらかじめ決まっている訳ではありません。Event-Drivenのスタイルは避けて通ることは出来ません。OSレベルのプログラミングがそうであるように、複数のイベントがコンカレントに発生する複雑な世界に対応する上で、Event-Drivenスタイルのプログラミングは基本的なものです。
ただ、こうしたスタイルが必須だとしても、このスタイルには問題があります。それは初心者だけの問題ではありません。CallBackの中でCallBackを呼び、さらにその中でまたCallBackを呼ぶような場合、プログラムの動きを追うことはもっと難しくなります。個々のCallBackのエラー処理を考えると問題はもっと複雑になります。’CallBack Hell’ ‘CallBack is Modern GOTO’といわれるゆえんです。

ComposableなEvent-Drivenプログラム

Reactiveプログラミングは、いわば、かつての「構造化プログラミング」が GOTO文をプログラムから追放しようとしたようにこうした問題を解決しようとしています。単純化して言えば、Event-Drivenプログラムを組み合わせ構成可能--Composableなものにすることで、単純なものを組み合わせて複雑なものを構成するというアプローチです。現実の取り組みとして、最初に体系的にこの問題に取り組んだのは、マイクロソフトのRx(Reactive Extensions)だったと思います。詳細は講演で。

非同期プログラミングとReactiveプログラミング

Reactiveプログラミングは、CallBackを多用する、デバイスやAJAXといったクライアント・サイドのプログラミングで有効なだけではありません。現代のデバイス・プログラミングは、クライアントのみに閉じることはなく、クラウドのサービス利用と密接に結びついています。デバイスにサービスを提供するクラウド側のアプリの応答性(Responsive)と規模拡張性(Scalable)を保証するには、非同期(Asyncronous)なプログラミングが本質的に重要です。ここでもEvent-DrivenプログラミングとReactiveプログラミングが、大事な役割を果たします。北米のインターネット・トラフィックの1/3を占めるNetflixは、Rx.netをJavaにポーティングした、Rx.javaを使って巨大ねストリーム配信システムを作り上げました。これは、サーバー・サイドでのReactiveプログラミングの本格的な利用の実例です。

The Reactive Manifesto

Webアプリ、Smart Phoneアプリ、JavaScript、.NET、Java、クラウド上のサービス、様々な分野で利用が広がっているReactiveプログラミングですが、昨年2013年の9月には、Martin Thompsonらが ”The Reactive Manifesto”を発表して、こうした動きを実践的かつ統一的に捉え返そうという機運が、あらたに高まっています。Reactiveプログラミングは、今後のプログラミング開発の大きな流れになるでしょう。

Functional Reactive Programming (FRP)へ

重要なことは、単に実践的な応用が広がっているだけではなく、Reactiveプログラミングの理論的な基礎が、次第に共有されてきていることです。関数型Reactiveプログラミング — Functional Reactive Programming (FRP)は、Reactiveプログラミングの基礎を与えるだけでなく、関数型のプログラミングの現代の環境の下での有効性をはっきりと示すものになろうとしています。講演の後半では、簡単にFRPのオーバービューを与えられたらと思っています。Reactiveプログラミングは、プログラミング開発の「現場」では、実践的には、なかなか受け入れられなかった関数型プログラミングのスタイルが、広く受け入れられる大きな突破口になることを期待しています。

参考資料

The Reactive Manifesto
Curing the asynchronous blues with the Reactive Extensions for .NET
Deprecating the Observer Pattern with Scala.React


「型の論理」と証明支援システム --- COQの世界

第七回マルゼミ 2013年12月20日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「型の論理」と証明支援システム --- COQの世界
  • 講演 : 丸山不二夫
  • 日時 : 2013年12月20(金) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : 秋葉原ダイビル5階
  • 受講申込開始 : 2013年12月09日 12時~
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 定員 : 20人 (申込先着順)
  • 受講料: 5,000円(税込) (協賛企業 無料枠あり)

「型の論理」と証明支援システム --- COQの世界

第七回マルレク 2013年12月16日(月)開催 (終了)
  • 開催テーマ :  「型の論理」と証明支援システム --- COQの世界
  • 講演 : 丸山不二夫
  • 第七回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(12/16)
    (データサイズ2Mb)
  • 日時 : 2013年12月16日(月) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : 日本IBM株式会社 IBM箱崎事業所(中央区 日本橋箱崎町)
  • 受講申込開始 : 2013年12月09日(月) 12時~
  • 受講申し込み : こちらから。(終了)
  • 受講 : 無料
  • 定員 : 150人 (申込み先着順)

「型の理論」と証明支援システム --- COQの世界」

セミナー概要

今回は、論理的・数学的推論をコンピュータを用いて行おうとする試みの紹介です。

「計算する機械」と「情報を処理する機械」

コンピュータとネットワークの利用は、大きく広がっています。私たちの意識の中では、コンピュータは、すでに「計算する機械」から「情報を処理する機械」へと大きく変化を遂げているように見えます。では、コンピュータが、計算専用の単なる巨大な電卓ではなく、情報を処理する一般的な能力を獲得したように見えるのは何故でしょう? それは、当たり前に聞こえるかもしれませんが、情報を処理するのに利用される一般的なロジックが、コンピュータでプログラム可能であることに基づいています。

同時に、忘れていけないことは、一見単純に見える計算の基礎にも、同じロジックが働いているということです。歴史的には、現代のコンピュータの登場以前に、コンピュータとプログラムの理論的なモデルが成立するのですが、それは、TuringマシンにしろChurchのλ計算にしろ、計算の原理の探求の中で生まれました。「情報を処理する機械」と「計算する機械」との間の差異は、見かけ上は大きいのですが、両者を成り立たせている論理的・数学的な基礎に注目すると、深いつながりがあることが分かります。

証明とプログラムの対応について

すでに、50年前には、コンピュータの「プログラム」と、論理的・数学的な「証明」の間には、より直接的な対応関係があることが、論理学者Curryによって発見されています。

今回取り上げる「型の理論」は、「プログラム」と「証明」の、「同一性」について語る上で、重要な役割を果たします。ここで議論される「型」は、「静的型付け言語」と呼ばれる、JavaやC#での「型」とは、少し、違ったものです。それは、関数型言語で、例えば、Haskellでは、二つの整数の和を返す関数 x + yが、型、”Int -> Int -> Int” を持つという「関数の型」と同じ考え方です。

プログラムと証明との同一性では、関数型言語の型に登場する矢印 -> が、論理式で、「A ならば B」を意味する “A -> B” の中に出てくる矢印 -> との間に、対応関係があるという発見が大きな役割を果たします。詳細は、講演で。

Coqと数学での証明の機械化の動き

今回取り上げる、Coqは、このプログラムと証明の、関数の型に基づいた対応関係に基礎を持つ、対話型の定理証明システムです。このシステムは、現在では主要に、論理的・数学的な概念の記述と、そうした概念についての「定理」の証明が正しく行われているかをチェックする為に利用されています。かつて、コンピュータを利用した証明として有名だった1970年代の「四色定理」の証明も、Coqでの再証明が行われており、2012年には、群論の複雑な証明を必要とした有名なFeit–Thompsonの定理が、Coqを用いて、改めて機械的に証明されています。

この分野での特筆すべき動きは、Vladimir Voevodsky等による、新しい型の理論である、HoTT(Homotopy Type Theory)の発見です。これをきっかけに、Univalent Foundations of Mathematics と呼ばれる、数学の新しい基礎に対する関心とともに、コンピュータを用いた機械的な証明への関心が、数学の世界では、大きなうねりとなって高まっているように見えます。

コンピュータの利用範囲の拡大の可能性

こうした動きの影響は、狭い意味での数学の世界にとどまるものではありません。それは、将来的には、プログラムの開発のスタイルに、大きな影響を与える可能性があります。正しい仕様の記述とそれについての正しい定理の証明から、自動的に、論理的に誤りのないプログラムを抽出することが、原理的には出来るからです。

論理的な証明とコンピュータのプログラムの対応理論は、今後の、人間の論理的な推論能力の機械による置き換えを一つの焦点とする、コンピュータの利用の範囲の拡大を考える上で、もっとも重要な理論的な道具になっていくと考えています。

今回の講演では、こうしたビジョンから「型の理論」のオーバービューを与えるとともに、多くの人がCoqに関心を持ってもらうことを目的に、Coqの初等的な解説を行いたいと思います。

参考資料

Curry–Howard correspondence
http://en.wikipedia.org/wiki/Curry%E2%80%93Howard_correspondence#Curry.E2.80.93Howard.E2.80.93Lambek_correspondence

The Coq Proof Assistant: A Tutorial
http://coq.inria.fr/V8.1/tutorial.html

Homotopy Type Theory
http://hottheory.files.wordpress.com/2013/03/hott-online-323-g28e4374.pdf


Next Billion --- Andoroidへの期待と技術革新の新しい地平

第六回マルゼミ 2013年11月18日(月)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「Next Billion --- Andoroidへの期待と技術革新の新しい地平 」
    (『クラウドとクラウド・デバイスの新時代』第六回をフォローアップ)
  • 日時 : 2013年11月18(金) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : 秋葉原ダイビル5階 はこだて未来大学 東京サテライトオフィス
  • 受講申込開始 : 2013年11月8日 12時~
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 定員 : 20人 (申込先着順)
  • 受講料: 5,000円(税込) (協賛企業 無料枠あり)

クラウドとクラウド・デバイスの新時代

第六回マルレク 2013年11月15日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 『 クラウドとクラウド・デバイスの新時代 』
    講演
    1 「マイクロソフトのデバイス&サービス戦略とクラウドプラットフォーム」
    2 「金融機関のクラウド・ビッグデータ対応動向」
    3 「クラウドを支えるデーターセンター関連技術」
    4 「Next Billion --- Androidへの期待と技術革新の新しい地平」
  • 第六回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(11/15)
    (データサイズ44Mb)
  • 日時 : 2013年11月15日(金) 14:30~18:30 (開場 14:00 ~)
  • 会場 : 富士通株式会社 富士通ソリューションスクエア(蒲田) S棟3F
  • 受講申込開始 : 2013年11月8日(金) 12:00~
  • 受講申し込み : こちらから (終了)
  • 受講  : 無料
  • 定員 : 200人 (申込先着順)

今回のマルレクは、これまでのマルレク2013の中間まとめにあたるものです。「クラウドとクラウド・デバイスの新時代」が、どのような「時代」なのか、そのオーバービューを与えることが出来ればいいと思っています。是非、ご参加ください。

今回は、これまでのマルレクとは、違ったスタイルで開催されます。今回は、丸山以外の登壇者をゲストとして迎えています。いずれの講演も興味深い内容になると思います。それに伴って、平日午後の開催になっています。ご不便をおかけすることもあると思いますが、ご了承ください。

マルレク2013も、ちょうど半分の折り返しをすぎました。引き続き、ベンダー・フリーの立場で、IT技術者に新しい技術動向を紹介していきたいと思っています。12月開催の第七回は、「型の理論と証明支援システム」、来年1月の回は、「Reactiveプログラミング」をテーマにしようと思っています。ご期待ください。

セミナー概要

開会挨拶

岸本光弘 氏
株式会社富士通研究所
システムソフトウェア研究所 所長

講演1 「マイクロソフトのデバイス&サービス戦略とクラウドプラットフォーム」

佐藤 直生 氏
日本マイクロソフト株式会社
Windows Azure Technologist

<プロフィール>
某ソフトウェア ベンダーを経て、2010年、Microsoft Corporationに入社。それ以来、マイクロソフトが提供するパブリック クラウド プラットフォームである「Windows Azure」の技術啓蒙、技術支援に携わる。

<概要>

かつて、マイクロソフトは、PCを所有するコンシューマーやビジネス ユーザーに対する、WindowsとOfficeという2大ソフトウェアのライセンス販売モデルで、1つの時代を作りました。

しかし、時は流れ、現在では、スマートフォンやタブレットといったスマート デバイス、そして、コンシューマーや企業に向けた多種多様なクラウド サービスが、ますます広く使われるようになりつつあります。

この時代の変化を受けて、マイクロソフトは「デバイス&サービス カンパニー」を標榜し、スマート デバイスに最適化された新しいOSであるWindows 8/8.1やWindows Phone、Outlook.comやSkyDriveといったコンシューマー向けのクラウド サービス、カスタムのクラウド サービスの基盤となるWindows Azureなど、これまでの成功モデルとは異なる、新しい戦略を採り始めています。

本セッションでは、このマイクロソフトの戦略と、それを支えるWindows Azureをはじめとしたクラウド プラットフォームについてお話しします。

講演2 「金融機関のクラウド・ビッグデータ対応動向」

廣瀬 純一郎 氏
株式会社NTTデータ
パブリック&ファイナンシャル技術戦略推進部
シニア・スペシャリスト

ダウンロード
講演2 株式会社NTTデータ 講演資料 「金融クラウドビッグデータ」
第6回マルレク20131115_金融クラウドビッグデータ_NTTデータ廣瀬
PDFファイル 2.1 MB

<プロフィール>
1988年 入社、金融を25年以上、基盤を15年以上経験。分散系・MFを問わず、金融公共分野の基幹システムの技術サポートとして、システム障害対応、提案支援、および金融向け基盤方式ソリューション(FINALUNA)整備に従事。
東証や日銀などの社会インフラシステムのITアーキテクチャ策定支援や、非機能要求グレードの策定支援も実施。

<概要>
金融機関は1970-80年台のメインフレームの黎明期に、IT産業を牽引するとともに、ITを最も活用する装置産業の一つとなりました。

金融機関のシステムは、システム障害やセキュリティ事故が経営に痛手を与えるだけでなく、金融(経済)という社会インフラ自体にも影響を及ぼしかねないため、ACIDを重視したつくりになっています。このため、近年のクラウドやビッグデータから最もかけ離れた印象を持たれています。

しかし実際には、端末のプライベートDaaS化や監査用保管テープのHadoop化によるセキュリティ強化、従来メインフレームでしか実現できなかった大量バッチ処理のHadoop化など、金融機関ならではのITニーズを踏まえた活用がなされています。

本講演では、ITの進化とともに成長している金融機関のシステム動向を踏まえ、装置産業である金融機関がクラウドやビッグデータを活用するときの代表的な注意点と、当社検証結果や適用事例を元に金融機関へのクラウドやビッグデータの導入パターンを紹介します。

講演3 「クラウド時代のデータセンター関連技術」

柳澤 健之 氏
KDDI株式会社
KDDIサービス本部 ネットワークサービス企画部
データーセンターソリューショングループ リーダー

<プロフィール>
1996年 東京通信ネットワーク㈱入社、㈱PNJコミュニケーション、㈱パワードコムを経て、KDDI㈱まで、法人顧客向けサービスの運用業務に従事。2012年よりデータセンターの商品企画を担当。

<概要>
近年のクラウドの普及には目覚しいものがあります。スマートデバイス・SNSの浸透、ビッグデータへの関心の高まりにより、「クラウド」の活躍の場、重要性はさらに大きくなりつつあります。

クラウドサービスがいつでもどこでも安定して利用できるのは、これらのシステムを収容するデータセンターが存在しているからです。クラウドの利用においては、データセンターをあまり意識することはありませんが、堅牢な建物、セキュリティの確保、信頼性の高い電力、空調の提供、ネットワークとの接続性等、様々な工夫がされています。

データセンターは高い信頼性・事業継続の確保が求められる一方、大量の電力を消費する建物であるという一面を持っています。一つのデータセンターで一般家庭数千軒もの電力を消費しており、データセンターのコストを抑えるには、電力を無駄なくサーバ等、IT機器に伝達できるかということがデータセンターの重要になっています。 IT機器を安定して稼働させるためには、IT機器そのものにUPSを介し電力を供給するだけでなく、環境維持のための空調設備を稼働させなくてはなりません。データセンターの省電力化に向けては、いろいろな取り組みがありますが、空調設備の能力向上や進化が大きな鍵を握っています。Facebookを一例にすると、外気空冷、気化熱冷却等、消費電力が少ない空調設備を導入しています。

本講演では、データセンターがどのような観点・技術要素に基づき、構成されているのかを紹介します。また、省電力化を中心に低コスト運営に関するデータセンター関連技術動向を踏まえつつ、これからのデータセンターの課題について考えてみようと思います。

本講演が、皆様のデータセンターへの理解が深まり、IT社会発展の一助となればと考えています。

講演4 「Next Billion --- Android への期待と技術革新 の新しい地平」

丸山 不二夫

※講演資料の閲覧はこちらから。
データサイズ(44Mb)、Googleからウイルススキャンが実行できない旨のメッセージが表示されますがダウンロードできます。

<概要>
「Next Billion(次の10億人)」という言葉は、ここ数年の間に、10億人以上のひとが、クラウド・デバイスを持ち、新たにインターネットに接続するようになるだろうという時代の流れを表したものです。 この流れは、10億人でとどまる訳ではなく、2000年代の最初の10年での携帯電話の普及がそうであったように、2010年代を通じて、やむことなく進むと思います。この変化を、中心となって担うデバイスは、Androidだと思います。 こうした変化は、世界のコミュニケーションと情報共有のスタイルを大きく変え、経済の世界にも大きなインパクトを与える、歴史的なものです。
講演では、こうした時代の中で、技術的にはどのような新しい変化が起きているのかを概観したいと思います。

Part I : インターネットのグローバル化とその可能性

1.デバイスとインターネットの現在

2.インターネットのグローバル化の一層の推進

3.インターネットのグローバル化の可能性

Part II : 技術革新の現在と新しい地平

1.ハードウェアの進化

2.新しいグローバルなネットワークの形成と技術革新

・大規模分散システムの成立 --- Gang of Four の時代の始まり
・大規模分散システムの進化 (1) --- 大規模化とリアルタイム性の両立
・大規模分散システムの進化 (2) --- 大規模化とリアルタイム性と正確なトランザクションの保証
・Webの世界の変化 --- Thin Server Architecture

3.技術革新の新しい流れ

・Googleの新しい検索エンジン Knowledge Graph
・G-Wave 量子コンピュータ
・Unsupervised Feature Learning and Deep Learning
・Univalent Foundations Project

Part III : 新しい社会的課題と展望

1.NSAの監視・盗聴の問題

2.研究・教育での新しい流れ

・2006 G8 サンクトペテルブルク宣言
・arXiv
・MOOC(Massive Open Online Course)


マルチコアプログラミングの技法 --- OpenCLとWebCL

第五回マルゼミ 2103年11月1日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「マルチコアプログラミングの技法 --- OpenCLとWebCL」
  • 日時 : 2013年11月01日(金) 19時~21時 (開場 18:30 ~)
  • 会場 : TKレンタルオフィス神田 会議室 (神田)
  • 東京都千代田区内神田3-2-11 水島ビル B1F
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 定員 : 20人 (申込先着順)
  • 受講 : 5,000円(税込) (協賛企業 無料枠あり)

マルチコアプログラミングの技法 --- OpenCLとWebCL

第五回マルレク 2013年10月25日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「マルチコアプログラミングの技法 --- OpenCLとWebCL」
  • 第五回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(10/25)
  • 日時 : 2013年10月25日(金) 19時~21時 (開場 18:30 ~)
  • 会場 : NTTコミュニケーションズ株式会社 様 汐留ビルディング(浜松町)
  • 受講申し込み : こちらから (終了)
  • 受講  : 無料
  • 定員 : 180人 (申込先着順)

「マルチコアプログラミングの技法 --- OpenCLとWebCL」

セミナー概要

「関数型言語と並列・分散処理」

マルチコアの下でのプログラミングについては、丸山は今年1月のクラウド研究会で、「関数型言語と並列・分散処理」という講演を行いました。そこでは、ハードウェアのMany-Core化がやむことなく進み、ソフトウェアのParallel化の要求がますます高まる中で、ソフトウェア側の対応が遅れているという認識から出発しました。1月の講演は、Many-Coreのパワーを引き出す上で、Data Parallelの手法を効率的に表現出来る関数型言語の有効性に注目したものです。そうした展望に、基本的には、変更はありません。

NVidiaのTeslaとIntelのXeon Phi

ただ、「現実的」には、マルチコア/並列処理の世界で、関数型言語のSMLやHaskellが広く用いられている訳ではありません。今回は、マルチコアの下でのプログラミングについて、少し、異なるアプローチを取ってみたいと思います。ハードウェアのMany-Core化が、現実にはどのような形で進んでいて、そのハードウェアの変化が、どのようなプログラミング・スタイルを生み出しているのかを概観してみようと思います。それは、いわば、ハードに近いところから出発して、それに随伴するプログラムの作法を見てみるというアプローチです。具体的には、Many-Coreチップの代表として、NVidiaのTeslaとIntelのXeon Phiの2つを取り上げ、そのプログラミングの作法、CUDAやOpenMPを見てみようと思います。

OpenCLとWebCL

2つのMany-Coreチップの、プログラミング・スタイルは、大分異なるものです。講演では、やはりハードに近いプログラミングの手法として、OpenCLを取り上げたいと思います。丸山が、実践的に興味を持っているのは、スーパーコンピュータやHPCの世界で活躍するTeslaやXeon Phiとは別のタイプのハードウェア、クラウド・デバイス上のマルチコアとGPUの組み合わせ上で、OpenCLに対する関心が高まってきていることです。講演では、OpenCLのJavaScriptへのバインディングであるWebCLを紹介したいと思います。

参考資料
クラウド研究会2013年1月 「関数型言語と並列・分散処理」


量子コンピューターの新しい潮流 --- D-Waveのアプローチ

第四回マルゼミ 2013年9月27日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「量子コンピューターの新しい潮流 --- D-Waveのアプローチ」
  • 日時 : 2013年9月27(金) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : 秋葉原ダイビル5階 はこだて未来大学 東京サテライトオフィス
  • 受講申し込み : こちらから(終了)
  • 定員 : 20人 (申込先着順)
  • 受講料: 5,000円(税込) (協賛企業 無料枠あり)

量子コンピューターの新しい潮流 --- D-Waveのアプローチ

第四回マルレク 2013年9月24日(火)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「量子コンピューターの新しい潮流 --- D-Waveのアプローチ」
  • 第四回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(9/25)
    ※データサイズが大きいため(34M)Googleから警告がありますが、ダウンロードは可能です。
  • 日時 : 2013年9月24日(火) 19時~21時 (開場 18:30 ~)
  • 会場 : GMOインターネット株式会社 様 本社(渋谷) Yours
  • 受講申し込み : こちらから (終了)
  • 受講 : 無料
  • 定員 : 200人 (申込先着順)

マルレク第五回「量子コンピューターの新しい潮流---Dwaveのアプローチ」

セミナー概要

現在、量子コンピュータの分野で、新しい動きが起きています。カナダのベンチャー企業 D-Wave社の取り組みが、その中心です。彼らは、これまでの量子コンピュータの研究では標準的な手法だった、量子ゲートを組み上げるのとは全く違ったアプローチ、量子アニーリング効果を利用するというアプローチで、新しいアーキテクチャーの「量子コンピュータ」を、市場に投入しようとしています。量子コンピュータは、まだまだ実用には遠い、研究段階のものという「常識」から見ると、にわかには信じられない、驚くべきことです。

当初、彼らの「量子コンピュータ」が、本当に量子コンピュータかどうかをめぐっては、専門家の間では懐疑的な意見が多かったように思います。 ただ、2011年5月には、Nature誌に彼らの論文が掲載される等を通じて、次第に、彼らの取り組みへの理解と関心が高まっているようです。今年2013年の5月には、NASAとGoogle、Universities Space Research Association (USRA)の共同研究施設に、彼らのマシンの導入が決まったことも、大きな話題になりました。D-Waveマシンの導入は、ロッキード社をはじめとして、民間・政府機関で大きく進んでいるようです。"The CIA and Jeff Bezos Bet on Quantum Computing"

彼らが、ホームページで公開しているApplication Showcaseは、この技術がどのような応用分野を持っているかを示しています。日常の業務とは、少し距離があるかもしれませんが、いずれも、大きな可能性を感じさせるものです。是非、ご覧下さい。

講演では、丸山が理解出来た範囲で、D-Wave社の新しい量子コンピューターについて、概説したいと考えています。僕には分からないことは沢山あるのですが、IT業界で働く人たちに、いま起きつつある変化の重要性を伝えることが出来ればと考えています。ご期待ください。

参考資料

Tutorials: "QC Primer", "QC Hardware", "QC Software"
Application Showcase
Applications-level programming


JavaScriptの進化 --- TypeScriptとDart

第三回マルゼミ 2013年8月30日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「JavaScriptの進化 --- TypeScriptとDart」
  • 日時 : 2013年8月30日(金) 19時~21時 (開場 18:30~ )
  • 会場 : 株式会社カスペルスキー 様 本社 トレーニングルーム
  • 東京都千代田区外神田3-12-9
  • 受講申し込み : こちらから (終了)
  • 定員 : 30人 (申込先着順)
  • 受講料: 5,000円(税込) (協賛企業 無料枠あり)

JavaScriptの進化 --- TypeScriptとDart

第三回マルレク 2013年8月27日(火)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「JavaScriptの進化 --- TypeScriptとDart」
  • 第三回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(8/27)
  • 日時 : 2013年8月27日(火) 19時~21時 (開場 18:30 ~)
  • 会場 : 楽天株式会社 様 楽天タワー2号館
  • 受講申し込み : こちらから (終了)
  • 受講  : 無料
  • 定員 : 300人 (申込先着順)

セミナー概要

現在、プログラム言語で、もっとも活発な動きが見られるのが、JavaScriptとその周辺のライブラリー群だと思います。JavaScriptのライブラリーは、1,300近く存在しています。 同じサイトで去年12月のライブラリーの数は、958種でしたので、この半年少しで300種類以上のJavaScriptライブラリーが生まれたことになります。また、JavaScriptのコードを生成する言語処理系は、200を超えています

かつて、Ajax/jqueryとともに、ブラウザー上でのWebアプリ開発の主力言語の一つに躍り上がったJavaScriptですが、現在は、node.jsの登場とJavaScript MVCライブラリー群の充実によって、クライアントだけでなくサーバー側を含めたフルスタックのWebアプリ開発の手段として、着実にその地位を築きつつあります。JavaScriptは、プレゼンテーション層をクライアント側で実装するThin Server Architectureの中心言語になろうとしています。

講演では、この間のJavaScriptの発展を概観するとともに、こうした動きの中で生まれた新しい言語、マイクロソフトのTypeScriptとGoogleのDartを取り上げたいと思います。両者はともに、JavaScriptでの開発の大規模化は困難であるという認識に立っています。ただ、両者のJavaScriptに対するスタンスは、異なっています。JavaScriptの枠の中での発展を目指すTypeScriptと、JavaScriptの置き換えを目指すDartという構造になるのではと思います。

今回の講演は、丸山が昨年度クラウド研究会で行った講演「JavaScriptの進化に基づいています。お時間がありましたら、この資料をチェックしておいて頂けると幸いです。

参考資料

クラウド研究会資料「JavaScriptの進化」
TypeScript公式ページ
Dart公式ページ


大規模分散システムの現在 --- GFS, MapReduce, BigTableは、どう進化したか

第二回マルゼミ 2013年8月2日(金)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「大規模分散システムの現在 --- GFS, MapReduce, BigTableは、どう進化したか」
  • 日時 : 2013年8月2日(金) 19時~21時 (開場 18時30分~)
  • 会場 : 秋葉原ダイビル5階 はこだて未来大学 東京サテライト
  • 受講申し込み  : こちらから (終了)
  • 定員 : 30人
  • 受講料 : 5,000円(税込) /(協賛企業 無料枠あり)

大規模分散システムの現在 --- GFS, MapReduce, BigTableは、どう進化したか

第二回マルレク 2013年7月29日(月)開催 (終了)
  • 開催テーマ : 「大規模分散システムの現在 --- GFS, MapReduce, BigTableは、どう進化したか」
  • 第二回マルレク 講演資料 閲覧はこちら。(7/28)
  • 第二回マルレク 追加資料(「Spanner論文の翻訳」) 閲覧はこちら。(7/31)
  • 日時 : 2013年7月29日(月) 19時~21時 (開場 18:30~)
  • 会場 : 日本マイクロソフト株式会社 様 本社(品川)セミナールーム
  • 受講申し込み  : こちらから (終了)
  • 受講  : 無料
  • 定員 : 150人 (申込先着順)

セミナー概要

21世紀の初頭、かってない巨大な規模の分散システムがネットワーク上で稼働を始めました。 現在のITを領導しているのは、こうした大規模分散システムを所有し、その上でサービスを提供しているGoogle, Amazon, Apple, Facebookといった企業達です。

クラウドの「利用」については、すでに多くの人の関心が集り、また多くの導入事例も積み上がっています。今回のマルレクは、それとは少し異なる角度から、大規模分散システムの技術の変化に焦点をあわせて、クラウドの現在を考えようと思います。

なぜ、私たちは、単にクラウドの「利用」だけではなく、大規模分散システムの技術の変化に注目する必要があるのでしょうか?

第一に、現代の大規模分散システムが取り組んでいるのが、規模の拡大の要求に最大限応えながら、同時に、リアルタイムの応答性を追求するという、現代のIT技術のもっとも重要な課題の一つだからです。
Web上のネットワーク・メディアの発展によって、止まることなく増え続けるWebスケールのアクセスと情報の増大の中で、リアルタイム性を追求するというのは、決して容易な課題ではありません。

第二に、現代の大規模分散システムは、大規模な情報をリアルタイムにハンドルしながら、同時に、正確なトランザクションを担保することを求められています。新しいネットワーク・マーケットの台頭とその規模拡大の中で、こうした課題の重要性は高まっています。ただ、それは、技術的に非常に挑戦的なものです。

大規模なデータ処理には、MapReduceが役に立ちます。ただ、MapReduceはバッチ型の処理で、リアルタイム性は欠けています。
NoSQL DBが提起した、Eventually Consistency の概念は、重要なものです。ただ、こうした原理的な限界と現実のトランザクション処理の間には、埋められるべき領域が、沢山残っています。

今回は、Googleのシステムの進化を中心に、大規模分散システムの技術の変化とその現在を考えて見よう と思います。

参考資料

「Google Dremel」
「FacebookのリアルタイムBig Data処理」


Packaged Web Appsについて --- AndroidとChromeの統合

第一回マルゼミ 2013年6月28日(金) (終了)
  • 開催テーマ : 「Packaged Web Appsについて --- AndroidとChromeの統合」
  • 日時 : 2013年6月28日(月) 19時10分~21時10分
  • 会場 : 株式会社カスペルスキー 様 本社(秋葉原)会議室
  • 定員 : 30人 (受講料 5,000円(税込))(終了しました)

Packaged Web Appsについて --- AndroidとChromeの統合

第一回マルレク 2013年6月24日(月) (終了)
  • 開催テーマ : 「Packaged Web Appsについて --- AndroidとChromeの統合」
  • 第一回マルレク 講演資料は こちら
  • 日時 : 2013年6月24日(月) 19時~21時
  • 会場 : 日本マイクロソフト株式会社 様 本社(品川)セミナールーム
  • 受講申込: こちらから。 (終了しました)
  • 定員  : 150人  受講:無料

セミナー概要

開催テーマ : 「Packaged Web Appsについて --- AndroidとChromeの統合」

現在、アプリ開発のスタイルに大きな変化が起きようとしています。

エンタープライズのアプリの主力であるWebアプリの手法をクラウド・デバイスで利用しようとする流れとは独立に、HTML, CSS, JavaScriptといったWebの標準技術をクライアント側のアプリに応用しようと言う流れが大きくなっています。Webアプリの、サーバー・サイドとクライアント・サイドへの「分岐」が始まろうとしています。

そうしたクライアント・サイドのWebアプリは、現在、Packaged Web Appというスタイルでまとめられています。「第三のOS」を標榜するForefoxOS、Tizenもこうしたスタイルを採用しています。

講演では、Packaged Web Appの代表的な取り組みとして、Google Chromeのアプローチを紹介し、Googleのこうした動きが、AndroidへのPackaged Web Appの導入を大きな目標としているという予想を述べたいと思います。丸山は、Packaged Web Appの最大のプラットフォームにAndroidがなっていくだろうと考えています。

あわせて、こうした動きが、エンタープライズ・アプリとクラウドにどのようなインパクトを与えるのかという視点を提供したいと思っています。

本講演は、5月28日に、東海大学で行われた、html5jと日本Androidの会の合同勉強会で行われた、丸山の20+5分の講演「AndroidとChromeの統合」の、フルバージョンです。

参考資料

「AndroidとChoromeの統合」
「Packaged Web Appsについて」
「AndroidとChromeの統合の流れについて」