量子の世界は、複素数の世界です。最も単純な量子の状態であるqubitも、二つの複素数で特徴付けられます。一方、我々が日常の世界で目にする状態を表す数字は、実数です。しかも、0または正の(非負)の実数です。
ここでは、一つの複素数αを、非負の実数に対応づける一つの方法を紹介します。
複素数αは、実数a, b と虚数 iを用いて、次のように表すことができます。
$$α = a + bi$$
αと「共役」な複素数\(α^*\) を次のように表します。
$$α^* = a - bi$$
このとき、$$αα^* = (a+bi)(a-bi) = a^2+b^2$$ となって、非負の実数になります。