エンタングルする自然 / エンタングルする認識 II

目次

2021/04/10 楽しい哲学「エンタングルする認識」概要

先のセミナー「エンタングルする自然」では、21世紀の自然観の中核に「エンタングルする自然」という自然観が生まれていることを紹介しました。今回のセミナー「エンタングルする認識」は、こうした自然観を我々がどのように形成・獲得してきたかをみようとしたものです。

「自然の認識」は、「自然」と「認識」という二つの項からできています。ただ、その二つの項はまったく切り離された別々のものではありません。「自然」が新しい相貌の下に立ち現れ始めたということは、「認識」の飛躍が起きつつあるということに他なりません。それは、人間が新しい認識のスタイルを獲得しつつあることを意味します。

筆者は、エンタングルメントの認識が、現時点での人間の認識能力の飛躍の中心舞台だと考えています。

小論は、こうした進行中の転換を、1964年のベルの定理(第一部)、1985-6年の対話型証明の登場(第二部)、そして2020年のMIP*=RE定理(第四部)の三つのトピックを中心に概観したものです。

講演資料「エンタングルする認識 -- MIP*=REへ」(ダウンロード)

講演資料解説

Part I   エンタングルメントの実在の認識
— Bellの定理とCHSHゲーム

Part II 「全能者」との対話で得られる認識
— Interactive Proof というアプローチ

Part III  量子コンピュータの能力の認識
— 量子複雑性理論とBQPクラス」

Part IV 「エンタングルする知性」の認識
— MIP*=REの様々な解釈

講演ビデオ

Part 1-1 エンタングルメントの実在の認識 -- CHSHゲーム--

Part 1-2 エンタングルメントの認識の難しさ -- 「局所性」について --

Part 2-1 「全能者」との対話で得られる認識-- Interactive Proof --

Part 2-2 対話型証明の最初の成功

Part 3-1 量子コンピュータの能力の認識 -- BQPクラス--

Part 3-2 量子優越性とは何か

Part 4-1 「エンタングルする知性」の認識 -- MIP*=RE --

Part 4-2 MIP*=REの認識論的含意